「新漢検」イラネ

 日本漢字習熟度検定機構(以下、機構)とやらが、「新漢検」の通称で新しい漢字の検定試験をやるそうだ。正直、機構側は「漢検」の知名度にフリーライドしている。「新」を付けることで、あたかも、日本漢字能力検定協会(以下、協会)が、既存の「漢検」をリニューアルさせたかのようなイメージを受検者に与えるだろう。全く違うっていうのに。
 「漢検」の商標は協会とか(前理事長の関連企業も持ってるらしいんだよねー、ちゃんと譲渡交渉が進むのか)がもってるもんだから、混同があるって機構側に「新漢検」を名乗ることを差し止めることを請求することと思いますが。

 同じような内容の試験を二つ以上作っても、受ける側が混乱するだけ。機構側は、そんなことも考えてないのかしら。それとも、混乱に乗じて漁夫の利を得ようとしただけかしら。「漢字検定も競争した方が質の高い出題やサービスの提供ができる」とか機構はおっしゃっているようだけど、段々似ていくのがオチだと思うよ。
 
 前理事長他の汚職やなんやがあったとは言え、全国津々浦々で漢検が受検できるようになって、また、それが、一つの漢字がわかる人とのステータスになったことの功績は協会にある。検定の中身はちゃんとしてたんだからね。
 新漢検がそれまでの規模と質に成長するまでには時間がかかる。それまでの間に、協会は、もっと立ち直るだろう。はっきり言って、機構側の検定が、協会側の漢検に勝るほどの資格になることはないだろう。npo法人の検定と、財団法人の検定では、やっぱり財団法人の方が重みも感じるしね。