東久留米市議会:全盲「議長」が議事進行 パソコン・イヤホン駆使 /東京 東久留米市全盲の宮川豊史副議長(35)が3日、同日開かれた市議会本会議で議長の代行を務めた。発言する議員や市長を指名し、予定時間内で質疑をまとめるなど、2時間にわたって議事進行した。全盲の議長は全国的にも極めて珍しい。

 「午後から議長交代します。質疑を再開します」。午後1時、手を添えられて議長席へ登壇した宮川副議長が元気よく宣言した。宮川副議長の議長代役は、21人が質問する本会議で議長の負担を減らすために実現した。

 普段の議員活動でも欠かせない、音声変換ソフトの入ったノート型パソコンを議長席へ持ち込み、事前に提出された各議員の質問の一覧を、イヤホンで聞き返しながら進行した。「発言や進行に漏れがあってはいけない」と気を配ったという。

 右隣に挙手や起立者を数える中村三夫・議会事務局長が座り、質疑の残り時間や発言者の順序などを宮川副議長に伝えた。

 宮川副議長の議長役を想定していた同市議会では、氏名を述べてから質問に立つよう、市議会会議則を徹底することを確認していた。この日の発言者は議長に対して「議長、福祉保健部長」などと発言前に自身の肩書を伝えて挙手したため、その声を元に副議長が指名して発言を促すことができた。

 宮川副議長は2市議の質問とそれに対する答弁を進行させた。大役を終えて、「議事は予定通りにいかないものなので緊張しっぱなしだったが、皆さんに協力してもらえてうまくいったと思う。目が見えない障害を理解してもらえた」と声を弾ませた。【内橋寿明】

引用:http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20081204ddlk13010245000c.html

 実は、特に無茶があるとは思わないんだよね。私が視覚障害がないからそう言えるだけなんだろうけど。
 議員の質問内容も、どうせ、各議員の皆さんに同じものが紙で配られるんだから、それを副議長さんにはデータで渡すだけで議会事務局にとっては手間が増えるわけでもないでしょう?
 一々聞き返さなければならないところが、副議長さん本人にとっては苦労する点だけどね。点字だとそれはそれで読むのに注意を払わなければならないし。
 あ、市議会規則で氏名を述べてから質問に立つよう決まってるなら、徹底するも何も、最初から守れよ、と。